注文住宅で家を建ててから約半年程度経過しました。
住み始めた当初はあまり住宅に関する知識がなく
そもそも「ローコスト住宅」という言葉や
「断熱」「気密」ということもあまり知りませんでした。
そのため住み始めた当初は「自分の理想の間取りだ!」と大変満足していました。
しかし、やっぱり上には上がいるので、色々と調べると後悔が出てきますね。
しかも今回の場合、「上がいたのではなく、自分が下だった?」可能性もあるため、
改めて現時点で感じていることをまとめたいと思います!
全体の概要
以下後悔していることを5つランキング形式でまとめました。
中には「それは設計士が考慮するべきでは?」と思われる箇所もなくはないのですが、
ローコスト住宅の場合は担当される方によってばらつきがおおきくなりますので、注文する側がある程度の住宅性能に関する知識を持っておく必要があると思います。
私の場合は、始めから一般の建売住宅レベルの住宅性能しか概念がなかったので、「ローコスト住宅なら自分で間取りを選べて値段も建売と変わらなくてお得だ!」程度の認識でしたが、根本的な「快適な住まい作り」という観点で後悔がいくつか残ることになりました。
これから住宅購入を検討される方は、戸建を建てる方は最低限U値やC値などの断熱・気密に関する本を1冊読んでおき、性能の高い住宅に住むだけの予算がない場合はマンションの中住戸の部屋を購入されるといいと思います。
第5位 窓の数、大きさ
具体的に修正したい箇所
・リビング横の洋室の窓を縮小
・2階洋室の西側の窓の除去
窓は断熱の弱点
そもそも住宅知識がないものですから、「リビングには大きな窓が欲しい!」「全部の部屋のできる限りの面に窓を設置して日当たりをよくしたい!」と、こんなことばかり考えて間取りを考えました。
しかし、実際に住み始めてみると、冬のリビングが思っていたよりも寒く、夏の2階の部屋が思っていたよりも暑いんですね。
想像よりは「少しだけ」程度の誤差だったので大きな不満にはなっていないのですが、後々勉強してみると熱気、冷気が最も逃げ出してしまうのは窓ということを知りました。
我が家の窓は「樹脂アルミのLow-E複層ガラス」なので、冬でも結露もなく大きな不満はありませんが、少し大きすぎたかな、2階の西側は夏の西日が厳しいので不要だったかなと少々後悔しています。
窓が家具の配置を不自由にする
断熱という観点以外にも、家具の配置という観点で少々不便になることがわかりました。
ここに窓がなければこの壁に突っ張りミラーを設置できるかもしれない
ここの窓がもう少し小さければこの壁に装飾ができるかもしれない
ここの窓のカーテンが邪魔でテーブルを配置しづらいかもしれない
当然のように窓を設置できる壁には基本的にすべて設置したのですが、
建物の内装を充実させたいという方は大きさや数についてもう一度考え直してみても良さそうかもしれません。
第4位 コンセントの位置、数
具体的に修正したい箇所
・キッチンそのものにオプションでコンセントを追加する
一般的にもコンセントの位置で後悔している人が多い
コンセントの配置については、「後悔していることトップ5」のようなブログでも見かける内容です。一般的には以下の意見が多い印象です。
・ソファの横にコンセントが欲しかった
・コンセントの口を4つにしておけばよかった
・収納スペースの中にコンセントを設置すればよかった
など
直近で住んでいた賃貸マンションでは、クローゼット内に照明・コンセント設備があり、非常に便利だったため、注文住宅の設計にも取り入れたのですが、収納内部のコンセントは便利ですね。 Wi-Fiの電源に使用したり、スティック型掃除機の充電もクローゼット内で行うことができることも利点です。
このように収納内コンセントには満足しているのですが、
個人的に後悔しているのは、「キッチン周りのコンセント」です。
キッチン周りは想像以上に電子機器を多用する
これは我が家のキッチン横に設置したコンセントですが、自宅内で一番使用しているコンセントです。
電気ケトル、ミキサー、グラインダー、ソーダストリームなど、いろいろと電源を必要としますが、標準ではキッチンにはコンセントが配置されていないため、多くの場合は延長コードを用いるか、ケーブルが突っ張った状態で無理やり離れた場所のコンセントを使用することになります。
最低限、上記写真の場所にコンセントを配置しておいてよかった、と思いつつも
やっぱりキッチンそのものにオプションでコンセントを増設しておけばよかったと思っています。
あとでオプション内容をみてみたら、食洗機用にキッチン内部だけ電源が増設されていることに気づいたので、もう一つ増やしておけばよかったです。。
第3位 断熱性能の改善
具体的に修正したい箇所
・窓、玄関ドアの断熱性能の強化
・床下エアコンの設置
暖かい戸建も存在するということを認識する
ほとんどの人は「戸建の冬は寒く、夏は暑い」と認識されていますが、性能の高い住宅では「冬は暖かく、夏は涼しい」場合もも少なくはないようです。
もちろん予算の都合上ローコスト住宅で建設しなければならないこともあると思いますが、ワンランク上の断熱性能にオプションで対応できないか相談してみた方がよかったと思っています。
床下エアコンで足元から暖かく
私は足元から家を温めるために、オプションで70万円弱の費用でガス温水床暖房を導入しました。
これによってリビングについては足元から温まるので大変満足なのですが、床暖房のないエリア、リビング以外の部屋の寒さが課題に残ってしまいました。
当時は床下エアコンという概念すら知らなかったのですが、70万円弱ものオプション費用を支払うのであれば床下エアコンも選択肢に入れておくべきだったと思います。
第2位 2階ベランダ不要
具体的に修正したい箇所
・ベランダの撤去
そもそも、使っていない
タイトルの通りなのですが、ベランダ、使ってないんですよね。
以前この記事でもご紹介したように、布団乾燥機があれば必ずしも布団を干す必要はありませんし、ドラム式洗濯機、またはガス衣類乾燥機があれば洗濯物を干す必要もありません。
賃貸住宅のころは布団乾燥機を持っていなかったので定期的に布団を干していたため、ベランダが必要ないことに気づけませんでしたが、今思えばベランダなしのプランで設計を依頼すればよかったと思っています。
布団乾燥機については、先日記事にしているので参考にしていただけると幸いです。
ベランダは雨漏りの原因になる
「ベランダ 雨漏り」と検索するだけで、多くの事例を確認することができます。
家の外壁に比べとベランダ内部の防水加工されている箇所のほうが当然強度が低いため、場合によってはベランダの劣化が原因で雨漏りが起きる可能性があるそうです。
必ずしも必要ない場合は、「ベランダなし」のプランも検討してみたほうが良さそうです。
第1位 日当たり考慮漏れ
具体的に修正したい箇所
・庇(ひさし)の設置
・できる限り南側の家との距離をとった家の配置
ローコスト住宅では、日当たり考慮した設計にならない場合が多い
一番理想的な住宅は、「冬は暖かく、夏は涼しい」ですね。
これを実現するためにはもちろん断熱性や気密性も大事になりますが、日当たりを考慮することも大切な要素であると、パッシブ住宅メーカーの設計士の方々が発信されています。
しかしながら多くの建売住宅はもちろんのこと、ローコスト住宅でも日当たりについてはあまり設計では考慮されないため、ある程度は自分自身でも考慮していく必要があります。
私の場合は、良くも悪くも「耐震基準3」の範囲内であれば多くは希望通りの間取りにしてもらえましたが、特に耐震基準以外の観点では考慮してもらえていなかったかなと思っています。
1位にしている理由は、建築後は回避ができないから
断熱性能について、窓や玄関ドア、天井断熱などについては後からリフォームで改善することができますが、家そのものの形状、土地内の位置などは家が建った後から変更することができないため、非常に慎重になる必要があります。
建築前の土地の状態のころは、私の家の周りも土地のみの状態であったため、それぞれの家がどの位置に立つのかも把握しておらず、「7m離れていれば冬場でも日は射し込むだろう」と楽観的に考えていました。
7mも離れていれば、都心ならむしろかなり距離が取れている方です。
しかし、実際に家が建ってみると、冬場の1階にはほぼ日が差し込まず、エアコンと床暖房のみで家を温めている状態なので、ずっとエアコンが稼働しっぱなしの状態です。
春分の日の前くらいになると1階にも日が射すようになってきたのですが、夏の場合は直接日が射し込むので、庇がない部屋についてはどんどん気温が上がっています。
もちろん設計士の方によって考え方は変わるので、最終的に決めた自分たちの責任になりますが、総じて「冬は暖かく、夏は涼しい家に近づける」という方向性ももう少し取り入れて設計を考えた方がよかったと思っています。
せっかく自分で間取りも考えて建てる注文住宅なら、コストバランスを考えつつも、「冬は暖かく、夏は涼しい」という観点で家づくりをしていきたいですね。
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